空腹のメリット

今回は「空腹」についてお伝えしていきたいと思います。
空腹は体にいい事を起こしてくれます。
空腹になってから体に起こる事をまじえながら、説明していきたいと思います。

1、お腹がグーグー鳴る

食事が流れて来ないと小腸は「モチリン」という消化ホルモンを出します。
このホルモンは胃を収縮させることによってまだ胃に残ってるかもしれない食べ物を小腸に送りこませようとします。

これを「空腹期収縮」といいお腹グーグーの正体です。

2、細胞を修復し体を若返らせる

モチリンで胃をしぼりだしても、何も食べ物が流れて来なければ空っぽの状態に気づいた胃袋から「グレリン」というホルモンが出ます。

グレリンの語源は英語のgrow、成長です。グレリンは脳の視床下部に働いて食欲を出させます。それと同時に脳の下垂体に働き、成長ホルモンを分泌します。

成長ホルモンは別名「若返りホルモン」と呼ばれどんどん若返ります。

3、長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)

長寿遺伝子は、寿命や老化をコントロールする遺伝子です。
1999年に米国・マサチューセッツ工科大学の レオナルド・ガレンテ教授により発見された遺伝子です。

この遺伝子は、 細胞を修復し体を若返らせる働きがある他、 体内の活性酸素を抑制して老化を予防したり、
糖尿病や動脈硬化、認知症等、様々な病気を予防するなど、 美容と健康に有益な効果をもたらします。


この長寿遺伝子を活性化させるスイッチになるのが「空腹」です。
意識的に空腹状態を作り出すことで、長寿遺伝子の働きにより、 アンチエイジングや病気の予防などの効果が期待できます。

4、脂肪燃焼効果

体は食べ物から糖質や脂質といった体を動かすためのエネルギーを確保しています。

ところが筋肉や臓器、細胞にはエネルギーの貯蔵量に限りがあるため、
取り込みきれなかったエネルギーは中性脂肪に代わりお腹周りやお尻などに蓄積していきます。

ところが食べ物を長時間取らずにいると、体は臓器や筋肉に取りこんだエネルギーを消費し始めます。それでも足りなくなると中性脂肪を分解してエネルギーに変えようとする動きが始まります。

この脂肪燃焼は「ケトン体」と呼ばれる物質が発生することから「ケトン体代謝」と呼ばれ、食後の10〜12時間後から始まります。
ケトン体代謝が始まると抗酸化作用が働いたり、DNAの修復が行われたりするため美容や老化防止の効果も期待できます。

また、お腹や内臓の周りに付く脂肪を減らすことは糖尿病や心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病のリスクを減らすことにもつながります。

5、オートファジーが働く

体のケトン代謝が始まり、空腹状態が16時間を超え始めたころから体の中ではオートファジー機能が働き始めます。

オートファジーとはauto(自己)とphagy(食べる)をかけ合わせた言葉で、
細胞が飢餓状態を生き残ろうと古くなったり壊れたりしてている細胞を自食し、新しくたんぱく質として生まれ変わる体の仕組みを意味します。

2016年に東京工業大学の大隈良典教授がノーベル賞を受賞したことでも広く知られるようになったオートファジーは、体が飢餓状態になることでスイッチが入ります。

空腹は体にとって有益な効果を発揮してくれます。

お腹がすくとネガティブな感情になりがちですが、体の中でいいことが起こってると思って過ごしてみるのもいいかもしれません。

週に一度でも空腹の時間を作る事をオススメします。

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