モートン病|たな骨勉強会より

足の指先がピリピリする。足の裏が変な感じがする。こんな感じで患者さんから訴えられることが多々あります。様々な疾患がありますが、その中でも今回は足のしびれの症状が発症するモートン病についてまとめました。どうぞ最後までお付き合いください

目次

モートン病とは、、、

モートン病(モートンニューローマ)は、
足の神経にかかる圧力が増大し、神経が炎症を起こすことによって発症します。特に足の第3および第4中足骨の間にある神経が圧迫され、周囲の組織が肥厚して神経をさらに圧迫するという悪循環が生じます。主な発症原因は以下の通りです。

ハイヒールや先の細い靴

長時間にわたるハイヒールや先の細い靴の着用は、前足部に過剰な圧力をかけ、神経を圧迫する主要な原因となります。足の裏は特に痛みを感じにくい場所になるため、いきなりピリピリしたり、違和感として感じるようになります

足の構造的問題

扁平足やハイアーチなどの足の構造的な異常が、特定の部分に負担を集中させ、神経に圧力をかけやすくなります。

反復的なストレスや外傷

ランニングや激しい運動などによる反復的なストレスが足の神経にダメージを与え、炎症を引き起こします。また、直接的な外傷も原因となりえます。

肥満

体重が増加すると、足にかかる負荷が増し、神経への圧力も増大します。

モートン病になりやすい人


モートン病は特に40歳から60歳の中年女性に多く見られます。
女性に多い理由として、ファッションのためにハイヒールや窮屈な靴を履くことが挙げられます。

男性でも発症することはありますが、その頻度は女性よりも低くなっています。

また、スポーツ愛好者や長時間立ち仕事をする人もリスクが高いとされています。

モートン病のセルフケア

モートン病の発症を予防するためには、日常生活での注意が重要です。以下のセルフケアが推奨されます。

正しい靴を選ぶ

足に合ったサイズで、つま先に十分なスペースがある靴を選ぶことが重要です。特に、ハイヒールの使用を控え、クッション性の高い靴を選ぶよう心がけましょう。

足のアーチをサポートする

インソールや足底パッドを使用し、足のアーチをしっかりサポートすることで、神経への負担を減らします。

体重管理

適切な体重を維持することで、足にかかる負担を軽減し、神経の圧迫を防ぎます。

足のエクササイズ

足指のストレッチや筋力トレーニングを日常的に行い、足全体の柔軟性と筋力を高めることが予防に役立ちます。

休息とリカバリー

長時間の立ち仕事や運動を行った後は、足を休め、適切なケアを行うことが重要です。氷を使った冷却や、マッサージも効果的です。

たな骨グループで行うモートン病の様な症状の対応方法

今までの内容は、Googleなどで検索すれば、どれだけでも出てくるでしょう。患者さんもそれくらいのことは今の時代ならある程度の知識を詰めて来られて来院されます。

我々施術をする立場の者はインターネットで書かれていることプラスアルファの価値を提供することが求められています。

基本的なことになりますが、モートン病と病院で診断された方などが来院されたときにできることを、説明していきます

重心のかけ方の指導

1つ目は重心のかけ方です。モートン病のような足のしびれを伴う方は、ほとんどどちらかの足に体重をかけて立つ習慣があります。あなたが、駅で電車を待っているときがあれば、周りの人を観察してほしい。ほとんどの人が、どちらかの足に体重がかかっている【休めの姿勢】を取っていると思います。

長い時間同じ姿勢や動きをしていると、人は使いやすい方向に体を動かします。背中が丸くなったり、肘をついたりするのはその影響です。

背骨や骨盤の歪み(ゆがみ)を整える

2つ目は背骨や骨盤の歪みを整えることです。モートン病のような症状にはどちらかの足に重心が乗ることが大きく影響すると伝えました。ではこの重心がどちらかの足に乗りやすいのかを調べると、断然姿勢の悪さが目立ちます。

  • 前傾姿勢によってつま先に重心が乗る
  • 骨盤が歪むことで脚長差が現れて、片方の足に体重が乗る
  • 首を右に傾ける習慣が強いために、右足に重心が乗りやすい

これらは、一例になりますが、実際に姿勢や動きを見ることで、歪みを見つけることができます。その歪みを整えるようにしていきます。

足裏の筋肉強化

3つ目は足裏の強化です。この強化は足の裏の筋力をつけることと、ゴルフボールなどで圧迫してほぐしても大丈夫にしていくことを指します

足の裏を鍛えるには、足の指で地面を掴む練習が必要です。そのためにも靴下を5本指に変えることを勧めます

裸足または、5本指の靴下を履いて真っ直ぐ立ち、そこから足の指で地面を掴んで立つ練習をしましょう。

足全体で地面を掴むように立ち、状態がふらつかなくなればOKです。それくらい趾を曲げて掴むように立つことを意識しましょう。

また、足裏の血行を良くするためにゴルフボールなどで刺激することもおすすめします。末端までしっかりとした血液循環が起これば症状は和らぐでしょう

ざっくりですが、モートン病のような症状で来院された方やモートン病と診断されて症状改善にたな骨グループが行う処置について説明しました。他にも灸や円皮鍼などもありますが、ここでは割愛します

今回あった質問

なんで片足にしびれが出やすいのですか?

今回の説明にあった通り、先の尖った靴や、クッションが弱い靴、そして立ち方や動き方の癖で人は、左右均等に重心をかけることが難しいものです。その中でストレスがよく掛かる足の方にモートン病は起こりやすいと考えます

利き足でない足に症状が出るのはなんでですか?

例えば、サッカーボールを蹴るときに利き足でボールを蹴ります。その時、反対の足は軸足として体を支えます。このケースなら軸足になる足にモートン病のようなしびれが起こりやすいです。

話を戻すと、利き足=ストレスがかかる足と考えないほうがいいです。

どれくらいで症状は改善しますか?

これはその人の環境やしびれのレベルによって変わります。靴の見直し、足裏の強化、重心のかけ方を変えること、なるべく立ち仕事をさけるなど、痛めている足を優先して休ませる環境ができる人なら、1ヶ月もあれば日常生活に支障なく行けるのではないかと考えます。

逆を言うと、環境が変わらない場合、ずっとこの症状は続きます。ほっておいて良くなる病気ではないこともしっかりと指導してあげてください

最後に、、、、

今回のたな骨勉強会の発表はいかがでしたでしょうか?
今回の記事を通して、モートン病について知識を入れてもらえたなら幸いです。

もし、あなたが足裏の痛みを中心とした症状は、
たな骨グループの整骨院に気軽に相談してくださいね

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