足三里(あしさんり)は、古代中国から伝わる経穴(ツボ)の中でも特に有名で、多くの健康効果が期待される重要なポイントです。「三里に灸すゆるより、松島の月まづ心にかかりて」と松尾芭蕉がおくのほそ道の序文に、足三里にお灸をすえることが旅の準備に大切であると記しています。足三里にお灸をし、旅の支度に備えていると早くも松島の
月が心に浮かぶという内容のものですが、このツボは、特に消化器系の不調、疲労回復、免疫力向上などに効果があるとされ、「長寿のツボ」としても知られています。
足三里の場所
足三里は「陽明胃経」という経絡上にあります
この経絡は名前の通り、胃を中心とした消化器系の不調の改善に期待が出来ます場所は、膝蓋骨(膝のお皿)の下端から指4本分下に移動した位置にありスネの骨の外側にあります。
足三里の効能
足三里は、身体のバランスを整え、以下のような効果が期待されています
消化機能の改善
1つ目は消化機能の改善です。
特に胃もたれや慢性的な消化不良には期待出来ると言われますまた、胃痛、便秘、下痢のときなどにも足三里を温めて上げることで症状が緩和されます
疲労回復と体力増強
2つ目は疲労回復と体力増強です。下半身の筋肉をほぐす作用があるうえ、免疫細胞を活性化させ疲労回復や倦怠感を緩和させる効果があると言われています。
免疫力の向上
足三里への鍼灸による刺激は副腎皮質ホルモンを抑制したり、活性化させたり両極の働きに影響します。
過剰な副腎皮質ホルモンは免疫機能を低下させますが、足三里の鍼灸は視床下部の神経に作用し副腎ホルモンの
分泌を抑制し正常にする効果が期待できます。現代病と言われる糖尿病や肥満の方にも足三里の鍼灸がぴったりです。
炎症を鎮める
足三里の鍼灸は、迷走神経→副腎髄質を介しますが、詳細は坐骨神経を通って脊髄から脳へ到達します。副腎髄質は副腎の中心部にあり、アドレナリン・ノルアドレナリン、ドーパミンの3つのホルモンを分泌します。マクロファージや
T細胞などの免疫細胞がドーパミンを受容し.樹状細胞ではドーパミンを合成していたりすることが解明され、免疫の
はたらきに関与しています。ドーパミンが血液を介し全身の免疫細胞に作用して活動を抑制し、炎症反応を抑えることがわかっています。
終わりに
ツボの刺激で何がどうなってまで専門的なことはわかりにくいと思いますが、様々な実験でツボの効果がどんどん立証されているんだな、と感じていただけるだけで十分かと思います。たな骨では1番よく使うツボですが、単に「いいツボだから」という理由だけではなく、先生たちがここをよく鍼灸する理由が少しでもこの記事で納得していただけたら幸いです。
たな骨グループでは、痛い箇所だけではなく、その方の生活や身体全体を見ながら施術を考えています。
「先生、あのね・・」と患者様からの聞かれるそのひと言から見えてくる原因も少なくありません。
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